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04-03


コンビニに思うこと

近所のサンクスに数日前から郵便ポストが設置されました。最近そもそも紙で郵便を出すことがほとんど無いので自分では使わないかもしれませんが「なんだか便利なような気がする」とは思いました。convenienceという言葉通りだな,と。ものすごく「整合性」みたいなものがある。
一方,最近のセブン-イレブンのコマーシャル(セブン-イレブン・ジャパン CM情報)には,好き嫌いは別として,ちょっと首を傾げます。このシリーズが始まった時に反射的に思ったことは,「商品開発のネタがつきてきたのでイメージ戦略に切り替えたのか?」ということでした。

そもそもコンビニに対してはイメージがよいから行くところとは思っていないと思います。多くの人がコンビニがフランチャイズだということも知っていますから,オーナーや店員の質によって必ずしも店の雰囲気が同じだとも期待していません。
昔地元のとあるコンビニの店長さんと非常に親しくなって世間話をしまくっていたこともありましたが,それはあくまでもその人個人の魅力です。
どんな商売でも,扱っている商品やサービス(料金を取る商品としてのサービス)の質こそが基本であり,接客や雰囲気などは可能ならば付け加えるもの,だと思います。ですから,宣伝で接客や雰囲気を前面に押し出したものを見ると私個人は反射的に疑り深くなります。
すでに扱っている商品やサービスでの優位性をアピールできなくなっているのか,最初からそういった本質的な面は切り捨てて安かろう悪かろうに突入しようとしているのか,というふうに思ってしまいます。

いささかおおげさですが,最近商品の品質こそが基本,という前提が少しずつ忘れられているような気がします。世界中のほとんどの通貨が金本位制の兌換紙幣ではなくなって,現実には何も生産されていないのに利益が発生するという手品が横行するようになったのと,ちょっと似ています。現実には当分大丈夫でしょうが,この手品をとことん押し進めていくと膨大な資産を得ることが出来ても芋ひとつ手に入らないということが起こります。ものを生産するという基本が消えているからです。
これで本当にいいわけがないといつも納得できないんですが…。






©akio ishizuka