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09-24


政治が分からない

唐突だが,政治というものが分からない。
表面的に何が起こっているか,議員の誰が,あるいは首相が何を言ったりどう行動したかということは分かる。けれどもそれは「見える」というような意味で分かるだけで,理解は出来ない。
アメリカとこういう駆け引きをしたかったのでこういう発言をしたのだろうなとか,そういうディベート的な側面はある程度分かる。しかし,なんのためにそれをしたかったのかが理解できない。
理解できない人々の理解できない行動に自分の生活を大きく左右されているのは,やはり異様だ。

議員は選挙で選ばれた国民の代表者だというのは,もちろん虚構だ。
そもそも誰も信頼するに足りないと思うけれども「棄権はしない」という妙に律儀な信条のみで投票された票は,きわめて狭い自己満足のために使われているだけで,自分の代理人を選ぶという本来の役割は果たしていない。
仮にA氏とB氏を比較した場合B氏の方がマシであろうという,いささかいい加減だけれども自分の代理人を選ぶ意志そのものははっきりとあった場合でも,当選後のB氏が公約としていたはずのことを実行しなかったり,あるいは公約とは関係なくある決断を,投票した自分は全く望まない風に行った場合にも,事実上はB氏を解任することが出来ない。
これは代理人ではない。

首相は,その虚構の代理人達が選ぶのでますます関係がない。関係がないというより,コントロールが全く及ばない。その人物の口から「日本のために」とか「国民は」という言葉が発せられてもコントロールできない。その「国民」には私は含まれていませんと誰にでも分かるように表明する方法がない。

政治家を目指す人がいることが,そもそも理解できない。
誰かが国を運営していかなければならないのだから政治は絶対に必要だ,というような説教を聞かされたいわけではない。私が言うのは,ある個人が政治家になろうとするというそのこと自体だ。
リンカーンが,ごく幼い頃から政治家を目指し,木の切り株に乗って演説の練習をし,生涯政治以外の仕事に就いたことがなかったということを知った時,強烈な違和感を感じたことを覚えている。それをアメリカをより良い国にしようという強い志として賛美する人もあるだろうけれど,私には「そういう人間を本当に信用できるのか?」としか思えなかった。
議員になりますと立候補する人のほぼ全てが,私にとっては理解できないので,同時に信頼もできない。
嫌で嫌でたまらないのだけれど,何万人という人々に署名活動なんかをされてしまって,そこまで皆が言うなら分かった仕方ないから一期だけ皆の代理人になりましょう,というような人がいれば,少しだけ信用するかもしれない。
…いやまあそれでは,昔懐かしい「おらが村に鉄道を通すだ」式地方政治と結局は変わらないという話もあるが。

こう考えていくと,結局私がすべきことは議員に直接会いに行ってみることなんだろうな。
選挙の候補としての時期は良くない。私を「票候補」としてしか見ないだろうから。
しかし議員に,「陳情」でもなんでもなく「面談」を申し込んで,「なぜあなたは政治に携わっているのですか」などと聞きに行ったらかなり危ない系の人物として「対処」しかされないだろうなぁ(苦笑



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©akio ishizuka